基本
基本
操作に関する基本事項
移動
操作は鉄拳と似ている. つまり, 左右キーが前進・後退, 上下キーが奥・手前移動で, ジャンプはできない. 左右へ移動すると相手の側面へ回り込める. この時, 相手側も合わせて移動ボタンを押して回り込まれることを防げる. 左右ボタンを, 相手と同じ方向に押せばお互い平行移動し, 逆方向なら互いに旋回する. 後退ボタンは相手に向き直りながら後退する.
2024.07.09 時点では, 移動処理が少し変である. 頻繁にコマンドの暴発が発生していることから, どうも十字キーの入力が相手との相対的な方向で判定されている気がする. 加えて, 相手キャラクターへの自動追従も時々おかしくなり, 普通に入力しても殆どの場合であさっての方向へ繰り出されほぼ命中しない「ハズレ技」とそうでない攻撃に分かれている気がする. 開発者の意図した動きなのか, バグなのかは不明だが, 前者だとしたら相当難易度が高くなるので, 私は物理エンジンの更新が影響しているのではないかと疑っている.
攻撃
攻撃操作も鉄拳と似ている. デフォルトでは, を使用する. ゲームパッドなら, XBOX, PS でそれぞれ
に対応する. 4つのボタンは四方向からの攻撃におおむね対応している.
,
は左右の斬り下ろし攻撃で,
,
は左右の斬り上げというように, ほとんどの基本攻撃は対角線を描くようになされる.
この4方向以外にも, 突きや足元を狙った攻撃など, 方向の分類が難しい特殊な攻撃が存在する.
ほとんどの場合, 移動しながら攻撃ボタンを押すと, 足を止めて攻撃する場合と異なる動作となる. しかし, このことは後述のコマンド表に書かれていない.
以降では, この四方向をボタンのアイコンで表記する.
自動防御 (パリィ)
HQでは, キャラクターが自動で防御姿勢を取り, 相手の攻撃を防御できる. 開発者はこれをパリィと呼んでいる. やはり鉄拳と同様に, コマンド攻撃をしていない状態であれば, 相手の攻撃に合わせて自動的に防御姿勢を取るようになっている. 移動ボタンを押していても, 攻撃さえしていなければ自動防御は発動している. 両者ともに攻撃しないで数秒経つと, キャラクターは初期状態の姿勢に戻る.
自動防御の姿勢はキャラクターごとに5つ以上存在する. 全てのキャラクターは, 基本の4つの攻撃動作に対応する防御と, 一部のコマンドで実行できる, 足元を狙った攻撃に対する防御姿勢の5つの姿勢が用意されている. 加えて, 一部のキャラクターは突き攻撃に対しても専用の防御姿勢があるが, 4方向の防御のどれかで代用されることもある. 自動防御の姿勢はキャラクターごとに決まっているため, 攻撃の太刀筋やお互いの位置取りによっては, 適切な方向の防御姿勢であっても防御をすり抜けてしまうことがあるため, 絶対ではない. 特に, ほとんどのキャラクターは, 突き攻撃に対する自動防御に隙あり, より確実に突きを防御するには後述のロングガードの構えが必要になる.
さらに, 一部の下半身を狙った攻撃に対しては, 攻撃されている間に後退ボタンを押すと専用の回避動作が発生する. これらは足を引っ込めて下段攻撃を回避する姿勢になりながらも間合いはそのままで, すぐに反撃するための姿勢である. しかし, 下段判定されているコマンドのなかには下段以外にも攻撃の届くものがあるため, かえって暴発して回避姿勢の硬直中に隙ができることも多い.
当たり判定
剣や体への当たり判定はリアルタイムの物理演算によってなされるため, よくある格闘ゲームと比べて様々な要素を考慮する必要がある. 開発者からのアナウンスや, プレイ中の挙動から, 以下のような要素が影響していると考えられる.
- 剣の重さと衝突点
- スタミナ
- 防御姿勢へ移行するまでのラグ
- 位置取りと待機アニメーションの揺れ
このような理由により, 従来的な格闘ゲームでは防御できるような状況でも, 力負けして押し込まれたり, 防御が間に合わなかったり, 防御をすりぬけられたりすることがありえる. 例えば左下の防御姿勢状態から, 最も離れた右上の防御へ移行する時は, 他の場合より時間がかかりやすため, 防御姿勢の変更が間に合わずに攻撃が通ることがある. さらに別の例に, 位置取りの問題がある. 各キャラクターの防御姿勢の多くは, 敵が正面から来ることを想定しており, なおかつ自動で相手の方向に向き直ることはないので, 正面からなら防げる攻撃動作でも, 少し左右に動いて攻撃されると防御の隙を通り抜けてしまうことがある. より細かい話では, 待機アニメーションの微妙な揺れで, 剣で守られていないギリギリの軌道で攻撃した際に, タイミング次第で通ったり通らなかったりする. さらに, 剣と剣の衝突時には物理演算, おそらくはモーメントの計算がなされている. そのため, 剣の先端で受けたときほど弾かれやすく, 剣の根本で受けた時ほど弾かれにくい. この違いは効果音の違いで表現されることがある. 剣を強く弾かれたときは, 通常よりも大きな効果音が鳴る.
よって, 至近距離で, 相手の方向を向かずに, なおかつ刃の先端近くで受けるより, 後退してから刃の根本で受けたほうが力負けしにくくなるため, 防御も成功しやすい.
スタミナが低下した場合も, 動きが遅くなったり剣が弾かれやすくなったりする.
自動防御の例, 当たり判定はあくまでリアルタイムなため, 同じキャラクターの同じ攻撃であっても, 位置取りによっては防ぎきれないことがある.
よって, よくある格闘ゲームのように, 攻撃と防御を上段下段(あるいは中段)に分類して判定しているわけではない. 便宜的に, 攻撃の位置は 頭部から胸部までの上段, 腹部から膝上までの中段と, 膝下の下段に3分類できる. だが, サーベルを使った斬撃は上段中段どちらにも届く場合が多く, 腕の位置も防御姿勢によって変わりうるため, 厳密に分けられるわけではない.
TODO: 防御方向の決定ルールを細かく検証していない. 全ての攻撃動作に対して予め定義されているのか, リアルタイムの判定がなされているのか?
TODO: ヒットボックスがどう設定されているのかわからない. 体感ではけっこう大雑把に思える.
リポスト
パリィしてすぐに攻撃ボタンを押すと, リポストになる. 一部のキャラクターや攻撃ボタンには, リポスト時により速く反撃できる補正がつくものがある.
カウンター
HQではリアルタイムで当たり判定が計算されるため, 相手の攻撃に対してこちらも攻撃を重ねることで防御の代わりになることがある. 更に, 物理演算の結果によっては, どちらかが押し負けて攻撃が届くことがある. 攻撃アニメーションを利用して相手の攻撃を回避しつつこちらの攻撃だけを当てるという使い方もできる.
コマンド
HQには格闘ゲームによくある, 波動拳コマンドや昇竜拳コマンドのような一瞬で複雑な入力を要するコマンドは少なく, ほとんどのコマンドはタイミングよく順番にボタンを1つづつ押すことで発生する. 連続攻撃中に相手に防がれた場合は, 防がれたタイミングでボタンを押す必要がある. (TODO: 全ての攻撃動作で確認したわけではない)
攻撃ボタンを押すタイミングが悪いと発生前にわずかな硬直が発生するものがいくつかある.
攻撃の中には, いくつか特殊なものがある.
- フェイントで相手の構えを変える「威嚇」
- 相手を掴み, 成功すると必ず相手を倒せる「掴み」
- 掴みに対する投げ抜け操作はレバガチャではなく後退ボタンである
- 相手を押して構えを崩す「押しのけ」
- 突き攻撃に対処し, 使用可能なコマンドも変える「ロングガード」の姿勢
がある. ゲームパッドでは, これらはバンパー・トリガーボタンで入力できる. しかし, 2024.07.09 時点では ゲーム内のコマンド表がめちゃくちゃ間違っている.
- RBが威嚇
- RTが押しのけ
- LBが掴み
- LTがロングガード
である.
コマンドに方向キーを入力する場合, どの方向キーを押したかではなく, 相手との相対的な移動方向で判定されるらしきものがいくつかある. たとえば前進+攻撃ボタンで発生するコマンドを使用する際に相手が奥に移動した場合, 下キー(手前移動)を押していると判定され, 意図していたコマンドが発動しないということがある. これが開発者の意図なのかバグなのかはわからない.
ロングガードと構え
ほとんどのキャラクターには, ロングガードという通常とは異なる構えがある. この構えでは, 剣の先端を相手に向け, 腕を伸ばした姿勢になる. ロングガードの持続中は, 使用できるコマンドが変化し, なおかつ突き攻撃に対する自動防御が強化される. 一方で, 斬撃に対して自動防御が発生しなくなり, 斬撃によって剣を叩かれた際に姿勢を崩しやすくなる.
レイピアを使用するキャラクターは, 普段から剣を水平に構えていることが多いので, 通常の構えとロングガードの性質が逆転していることがある.
フェイント
自動防御を無力化する「フェイント技」がいくつか存在する. 誤った方向に自動防御を誘発させるような技で, コマンド表で「フェイント」と書かれているものが該当する. 名前にフェイントとついていても, フェイント効果がないものもある. 加えて「威嚇」コマンドは一瞬足踏みするだけで攻撃はしないが, 同様に相手の自動防御の向きを切り替えさせる効果がある.
これ以外にも, 変則的な動きで, 対人戦において相手プレイヤーの誤判断を誘いやすいコマンドや, 自動防御の隙間から攻撃するのに適したコマンドがいくつかある. これらには自動防御を無効化するゲームシステム上の効果はないが, こういった技も広義のフェイント技とみなせる.
キャンセル
攻撃してすぐに後退ボタンを押すと, 即座に攻撃動作をキャンセルして元の姿勢に戻れる. キャンセルの受付時間は攻撃動作によって異なる. そして全ての攻撃動作でキャンセルができるわけではないため, 練習して覚える必要がある.
HP
HQではほとんどが一撃か数発の攻撃で勝敗が決するが, 処理の内部では体の部位ごとにHPが設定されている. いずれかの部位のHPがゼロになるか, 合計HPが一定以下になると負けになる. 頭部と利き腕が最もHPが少なく, 胴体や利き腕と反対の足はHPが高い. HPが高い部位へ攻撃を当てても, 一撃で勝敗がつかないことがある.
以下は非公式の検証動画である. 時間が経っているので, 細かい数値は変更されている可能性がある.
利き手にダメージを受けると攻撃速度が遅くなったり, 脚部にダメージを受けると, 移動速度に影響が出たり, ステップ移動ができなくなったりすることがある.
スタミナ
キャラクターは攻撃やステップ移動を行うとスタミナを消費する. これらの行動を取らずにいると, スタミナは回復する. スタミナが50%未満になると, 動きが遅くなったり構えが乱れたりする. スタミナがゼロに近い状態では, コマンド入力もまともに受け付けなくなる. スタミナが低下している状態では, 画面端が青く点滅する. スタミナの最大値は, 攻撃を受けたり連続で動いてスタミナを消費し続けたりすると減少する.
全体的な傾向として, 攻撃は空振りした時よりも, 相手に防御された時のほうがスタミナ消費が少ない1. そのため, 延々と攻撃を防御させ続けることで, 相手のスタミナを防御できなくなるまで削り続けることも, 理論上は可能である. だが, 実際にはリポストされたり, 回り込んで攻撃したほうが早く決着が着いたりすることが多い.
Right of Way
v.2021.10.29.0で追加されたルールを指す. いわゆるフェンシングの Phrase d’arme であり, 対戦モードなどで従来ルールと選択できる.
従来は相打ちは引き分けだったが, このルールでは「優先権」のあるどちらかのプレイヤーのみが得点できる. その優先権は, 以下のような条件で獲得したり喪失したりする.
- 先に一歩踏み出す, 立ち止まった時点で無効
- 相手を後退させる
- 攻撃が空振りする, または防御された場合は優先権が相手に移る
- 一方的に攻撃を当てた場合はこれらの判定はなされず, 従来通りの勝ち点になる
脚注
直感的な挙動ではないので気に入らない↩︎