ヨンドレク/Jędrek

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このサイトの作成時刻

2024-08-04T16:25:32 JST

このページの最終更新時刻

2024-12-22T00:34:31 JST

ヨンドレク/Jędrek

概要

2023.04.19 で追加された斧使いである. 名前が表示箇所によって, Jędrek だったり Yendrek だったりして統一されていない. 本稿では Jędrek に準拠した表記にしている.

見た目通り, 他のキャラクターと比べて使い勝手が大きく異なる.

マルタに引き続き, 固有BGM, というか固有テーマソングがあるという, 謎の優遇を受けている. 2024.12.20 からいくつかのキャラクターに固有BGMが追加されたので, 現在はそこまで珍しくなくなっている.

勝利時によく屈伸煽りをする.

特性

斧使いというだけあって現時点では最も変則的な性質のキャラクターである. 斧の柄を当ててもダメージにならない1が, 殴った場合と同じようにひるませる効果がある. 攻撃のほとんどは大振りであり, 突きもできず, 相手に近すぎるとすぐ攻撃に失敗する. しかし, 多くの自動防御をすり抜けたり押し込んだりして攻撃を当ててしまうという大きな利点がある. 腕を狙ったカウンターに気をつけて距離を取って戦うと良いだろう. 足も遅くないので, 間合いの調整はさほど難しくないと思われる.

防御能力は全キャラの中でもトップクラスの脆さである. 攻撃を受けるたびによろめいて後ずさりする上に, 武器に鍔がないためか, 適切な方向を守っていてもよく手を切られる. 自動防御はあてにせず, 原則間合いの調整で攻撃を回避したほうが良いだろう..

技も独特である. さらにもう一度同じ方向の攻撃ボタンを押せばすかさず攻撃できる. 「ペンデュラム」「煽り歩きキック」「円の構え」の3種類は, イザベッラ の「貴婦人の構え」のように攻撃ボタンを押すか一定時間立つと解除される特殊な構えである. 貴婦人の構えと異なり発動中は前進し続けるため使いこなすのが難しいかもしれない.

パッチ2024.08.27でコマンドがかなり変わった. 同じ方向の攻撃ボタンを2度押すと発生する Pull 1 から 4, および 切りつけてすぐ斧を引き戻すことで斧の刃を相手の剣に引っ掛けて引き寄せ構えを崩す技が全て廃止された. 代わりに, ロングガード時に相手の武器を引っ掛けて攻撃するコマンドが追加された.

コマンド

パッチ2024.08.27でコマンドがいくらか変化したが, 誤記があるようだ. 「引き」は上段時のコマンドにかかれているが, 実際には上段ではなくロングガードでしか発生しなかった. また, 円の構えと円攻撃は, ロングガードにのみ記載されているが, 上段からも発生した. 個人的には上段からできるのは不自然に思うので, こちらは発動条件の設定ミスな気がする. 以下のコマンド表はゲーム内の表記ではなく, 実際に使える内容を記載している.

顔面突きは, 2撃目で斧の石突きで相手の顔を突く. だが柄が偶然当たった場合と同様にひるみ効果のみでダメージを与えられない.

名称 概要 コマンド
通常時

Combo 1
(コンボ1)

Face Smash
(顔面砕き)

Up is Down
(上下攻撃)

Low Squat
(スクワット攻撃)

Jump Attack
(ジャンプ斬り)

Surprise
(サプライズ攻撃)

Gut Cut
(腹裂き)

Backstep Chop
(後ずさりの一撃)

Cocky Walk Kick
(煽り歩きキック)

Kick Sooner
(キック)

煽り歩き中のみ

Pendulum
(ペンデュラム)

Pendulum Chop High
(上段攻撃)

ペンデュラム中のみ

Pendulum Chop Low
(下段攻撃)

ペンデュラム中のみ

ロングガード時 - スペース or LT 押しっぱなし

Halfcircle Strike
(半回転攻撃)

Long Halfcircle Strike
(遠距離半回転攻撃)

Circle Stance
(円の構え)

一定時間操作不可

Circle Strike
(円攻撃)

円の構え中のみ

Pull
(引き)

引っ張ってから攻撃

『上段』の構え時 ( + スペース or LT 押しっぱなし)

Headsplitter
(頭割り)

Headsplitter Surprise
(サプライズ首狩り)

Far Attack
(遠当て)

Far Attack Boot
(遠当てブーツ)

Pull
(引き)

Circle Stance
(円の構え)

Circle Strike
(円攻撃)

共通コマンド

Autoblock
(自動防御)

攻撃しないでいる

Taunt
(フェイントの足踏み)

or RB

Grab
(掴み)

or LB

Push
(当て身)

or RT

名称 概要 コマンド
通常時

Combo 1
(コンボ1)

Face Smash
(顔面砕き)

Up is Down
(上下攻撃)

Low Squat
(スクワット攻撃)

Jump Attack
(ジャンプ斬り)

Surprise
(サプライズ攻撃)

Gut Cut
(腹裂き)

Backstep Chop
(後ずさりの一撃)

Cocky Walk Kick
(煽り歩きキック)

Kick Sooner
(キック)

煽り歩き中のみ

Pendulum
(ペンデュラム)

Pendulum Chop High
(上段攻撃)

ペンデュラム中のみ

Pendulum Chop Low
(下段攻撃)

ペンデュラム中のみ

ロングガード時 - スペース or LT 押しっぱなし

Halfcircle Strike
(半回転攻撃)

Long Halfcircle Strike
(遠距離半回転攻撃)

Circle Stance
(円の構え)

一定時間操作不可

Circle Strike
(円攻撃)

円の構え中のみ

Pull
(引き)

引っ張ってから攻撃

『上段』の構え時 ( + スペース or LT 押しっぱなし)

Headsplitter
(頭割り)

Headsplitter Surprise
(サプライズ首狩り)

Far Attack
(遠当て)

Far Attack Boot
(遠当てブーツ)

Pull
(引き)

Circle Stance
(円の構え)

Circle Strike
(円攻撃)

共通コマンド

Autoblock
(自動防御)

攻撃しないでいる

Taunt
(フェイントの足踏み)

or RB

Grab
(掴み)

or LB

Push
(当て身)

or RT

名称 概要 コマンド
通常時

Combo 1
(コンボ1)

Face Smash
(顔面砕き)

Up is Down
(上下攻撃)

Low Squat
(スクワット攻撃)

Jump Attack
(ジャンプ斬り)

Surprise
(サプライズ攻撃)

Gut Cut
(腹裂き)

Backstep Chop
(後ずさりの一撃)

Cocky Walk Kick
(煽り歩きキック)

Kick Sooner
(キック)

煽り歩き中のみ

Pendulum
(ペンデュラム)

Pendulum Chop High
(上段攻撃)

ペンデュラム中のみ

Pendulum Chop Low
(下段攻撃)

ペンデュラム中のみ

ロングガード時 - スペース or LT 押しっぱなし

Halfcircle Strike
(半回転攻撃)

Long Halfcircle Strike
(遠距離半回転攻撃)

Circle Stance
(円の構え)

一定時間操作不可

Circle Strike
(円攻撃)

円の構え中のみ

Pull
(引き)

引っ張ってから攻撃

『上段』の構え時 ( + スペース or LT 押しっぱなし)

Headsplitter
(頭割り)

Headsplitter Surprise
(サプライズ首狩り)

Far Attack
(遠当て)

Far Attack Boot
(遠当てブーツ)

Pull
(引き)

Circle Stance
(円の構え)

Circle Strike
(円攻撃)

共通コマンド

Autoblock
(自動防御)

攻撃しないでいる

Taunt
(フェイントの足踏み)

or RB

Grab
(掴み)

or LB

Push
(当て身)

or RT

歴史的背景

彼の使うような, 柄が長く刃の小さい斧全般のことをシェファードアクス (Shephard’s Axe) といい, 東ヨーロッパの山岳地帯で広く使われているらしい. ポーランド語ではciupaga/ツィウパガという. シェファードアクスは名前通り, カルパティア山脈周辺では羊飼いが使用していたことからついた名称であり, このような形状の斧を携えた羊飼いの描かれた絵がいくらか残っている. 衣装と名前はポーランド風であり, アーケードモードでもポーランドの山岳地帯の出身という設定が明かされている. なのでおそらくポーランド南部のタトラ・カルパティア山脈周辺に住むグラレ族の出身という設定なのだろう. ツィウパガは日用品や武器としてだけでなく, 彼らの伝統舞踊の小道具にも使われるらしい. 例えばこれを見るとスクワット攻撃などとよく似た動きをしている.

一方で, シェファードアックスの武術に関する文献はあまりない. 私の知っているのは以前紹介した19世紀末のハンガリーの軍事教練に関するfokosの英語文献だけである (Mitchell 2019) (fokosというのはシェファードアクスのハンガリー語での呼び方である). 東ヨーロッパでは羊飼いの斧だが,中央アジアの遊牧民もまた同様の形状の斧を使っていたという記録があるようだ. 19世紀でも騎兵の武器として取り入れられているのも関連があるのかもしれない. 以上から, ヨンドレクの動きの一部は上記のようなダンスから取り入れたもので, それ以外はここを参考にしたのではないかと思う.

現地の人に, ポーランドで斧術の古い資料は残っているかと訊いた. 「残念ながら知らない. ちなみに(上記の)ハンガリーの教本書いた人とはこのまえプラハで合同で講習会を開いたよ」とのこと.

参考文献

Mitchell, Russ. 2019. Hungarian Hussar Sabre and Fokos Fencing. Self-Published.

脚注

  1. ダメージ表示ありにすると微量なダメージが表示されるが, ヘルスバーは減らない.↩︎

ライセンス