マリナ/Maryna

執筆者

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このサイトの作成時刻

2024-08-04T16:25:32 JST

このページの最終更新時刻

2024-10-09T00:55:25 JST

マリナ゠ルジツカ/Maryna Ludzicka

概要

Steamストアページより

v2024.08.16から登場した剣盾使いである. 勝利時に不気味な笑い方をするのでサムエル以上に悪役風である.

特性

はなるべく使うな, 間合いは遠くとれ, フラフラしすぎ.

見た目で予想できる以上に変則的なキャラクターであり, それは盾を持っているからと言うより, 操作が変則的だからという理由が大きい. そのため, 盾を使って戦えと全身で主張しているキャラクターであるが, おそらくはアウトレンジ攻撃を主体にすると戦いやすい.

変則的な特性が多いため, 基本的な性質から細かく確認する必要がある. 移動速度はやや遅く, ステップの歩幅も狭い. ロングガード時はさらに遅くなる. 盾にも当たり判定がある. ロングガード時および左側の防御は盾を突き出して行う. 一方で右側の防御は剣を使った平凡な防御で, なおかつ突き攻撃に対する専用の防御姿勢を持たない. そのため, 中段への防御能力はとても優れているが, それ以外への防御に意外と隙がある. 攻撃力は低くはないが, 重そうなトルコ風の剣を持っているからか, 振りが遅い傾向にある. 遅いのは単にゲームバランス調整のためかもしれない. 攻撃動作は, 上段は平凡な斬撃, 中段は水平に近い払い攻撃, 下段は範囲の広い足払い攻撃という傾向がある. 突き攻撃は1つもないしかない. 下段攻撃は他のキャラクターに比べてかなり多い. 今のところ盾で攻撃する動作はない. 両手が塞がっているため, 掴み技がない. 間違えて押さないようにしよう.

極めて単純化した, 盾を持った時の基本的な戦い方は, 相手の攻撃に盾をあわせながら対角線の反対側から攻撃することであり, このキャラクターでもその戦法は多くの場面で有効である. しかしながら, このキャラクターには他にも変わった特性があるため, 実践するのは意外と難しい. まず, 重そうな剣を持っているからか, ゆっくりスウィングしながら前傾姿勢になってリーチを伸ばす攻撃動作が多い. そのぶん攻撃後の硬直が長い. 加えて, 移動しながらの攻撃動作にはステップしながら攻撃するアニメーションが多いため, これらもリーチが長く硬直が長いか, あるいは予備動作がある, という特徴がある. よって, 連続攻撃はあまり得意ではなく, カウンターでや一撃で仕留めるような攻撃に向いている. 攻撃力も低くないので一撃で倒せるチャンスはあるが, 余計な移動や前傾姿勢が多いため, 他のサーベル使いと同じ間合いで戦うと間合いに入り込みすぎて背中に当たるか, 剣の最適打点で当てらないといった理由で一撃で倒せないことが多い. よって, 盾は重要であるが, 盾を当てに行くようにと意識しすぎると間合いが近くなりすぎる. そして, 盾を引っ込めて剣だけを出す攻撃動作が意外と多く, 盾の意味がなくなっている. そのため攻撃中も注意が必要である. 特に は相手から遠い右側に盾をずらすという意味のわからない動作なので間違えて使わないよう注意が必要である. 他にも, ロングガード時に左右移動すると移動する方向へ盾をずらすという変な動きをする. 盾で守りながら攻撃する動作ももちろん多いが, 中段だけを守っているため, 上段から斬り下ろすカウンターを防げないことが多い1. 以上のような特性から, 盾で攻撃を防ぎながら積極的に手を出していくより, カウンターに近い状況でアウトレンジから当てに行くことを考えたほうが戦いやすいだろう. 他のキャラクターは下段や水平な斬撃をあまり使わないため, 自動防御では対処しづらい軌道になることが多いだろう.

他のほとんどのキャラクターのコマンドは, 移動ボタンや攻撃ボタンを押す回数と実際の動作が一致していることが多いので, 直感的な操作ができるが, マリナのコマンドは一致しないものがとても多く, 操作が直感的ではない. 特に顕著なのはCut! Cut! Cut!で, 攻撃ボタンを1回押すだけだが, ヨンドレクのコマンドのように一定時間前進しながら自動で攻撃し続ける.

気持ち掴まれやすい気がする. 間合いを詰めすぎてしまいやすいからだと思うが, もしかすると盾のせいで当たり判定が広いのかもしれない.

パッチ2024.08.25から, 唯一の突き攻撃が奪われた. また, Cut! Cut! Cut! のコマンドと名称が変更され Flurry of Blows に変更された.

ロングガード時の変な動き

コマンド

コマンド表に乗っていない動作にも, いくつか注意が必要なものがある.

  • は相手から遠い方向へ盾をずらすので隙が大きい.
  • は予備動作が長く攻撃が遅いので使いづらい.
  • は前方へ飛び込みながら斬りつける. 攻撃動作が比較的早く, 貴重な間合いを詰める動きなので多用することになるだろう.
  • 「めった斬り」は数秒間前進しながら攻撃をし続ける. 1回でスタミナがほぼ底をつくので, あまりやらないほうがいいだろう.

盾を引っ込めてしまい防御効果を期待できないものにはそう書いておいた.

以下の表には「掴み」が掲載されているが, 実際にこのボタンを押しても一瞬震えるだけで何もしない. 「めった斬り」コマンドに使う場合以外は効果がなさそうだ.

名称 概要 コマンド
通常時

Flurry of Blows
(めった斬り)

前進しながら連続攻撃, 防御なし

Again!
(もう一度!)

盾を引っ込める

Mouline
(ムリネ)

盾を引っ込める

Reverse Cross
(逆十字)

X字の斬撃, 盾を引っ込める

Circle
(サークル)

盾で守るのは2撃目のみ

One For The Road
(別れの一撃)

盾を引っ込める, 二撃目で後退する

Covered Cross
(隠れ十字)

盾で守るのは2撃目のみ

Covered Quick Cut
(隠れ早打ち)

盾で守りながら攻撃

Correcting Cut Right
(右正則斬り)

盾で守るのは2撃目のみ

Correcting Cut Left
(左正則斬り)

盾で守るのは2撃目のみ

Mid Cut
(中段斬り)

Covered Leg Strike
(隠れ足斬り)

1撃目は盾を引っ込める, 盾で守りながら足払い

Covered Retreat
(隠れ後退)

盾と剣を突き出してから後退

Back Edge Cut (フェイント)
(裏刃斬り)

Delayed Slash (フェイント)
(遅延攻撃)

Full Covered Cut
(完全隠れ攻撃)

Just To Be Sure
(念入りな攻撃)

ニ撃目が下段払い, 盾で守るのは2撃目のみ

Face Stab
(顔面突き)

盾を引っ込める, 唯一の突き攻撃

Lunge
(フォント)

Cheek Slice
(頬斬り)

Leg Cut
(足斬り)

後退しつつ足払い

Rib Cut
(脇斬り)

ロングガード時 - スペース or LT 押しっぱなし

Shielded Swing
(守り斬り)

盾で殴るわけではない

Over The Shield
(盾の上)

手の下を守りつつ斬撃

Under The Shield
(盾の下)

手元の上を守りつつ足払い

Sneaky Rib Cut
(卑劣な脇斬り)

奥に回り込みながら斬り上げ

To Goodbye
(別れの挨拶)

飛び退きながら斬撃

Flat Slash
(水平斬り)

動作が妙に遅い

Leg Swipe
(足払い)

上を盾で守りつつ足払い

共通コマンド

Autoblock
(自動防御)

攻撃しないでいる

Taunt
(フェイントの足踏み)

or RB

Grab
(掴み)

or LB

Push
(当て身)

or RT

名称 概要 コマンド
通常時

Flurry of Blows
(めった斬り)

前進しながら連続攻撃, 防御なし

Again!
(もう一度!)

盾を引っ込める

Mouline
(ムリネ)

盾を引っ込める

Reverse Cross
(逆十字)

X字の斬撃, 盾を引っ込める

Circle
(サークル)

盾で守るのは2撃目のみ

One For The Road
(別れの一撃)

盾を引っ込める, 二撃目で後退する

Covered Cross
(隠れ十字)

盾で守るのは2撃目のみ

Covered Quick Cut
(隠れ早打ち)

盾で守りながら攻撃

Correcting Cut Right
(右正則斬り)

盾で守るのは2撃目のみ

Correcting Cut Left
(左正則斬り)

盾で守るのは2撃目のみ

Mid Cut
(中段斬り)

Covered Leg Strike
(隠れ足斬り)

1撃目は盾を引っ込める, 盾で守りながら足払い

Covered Retreat
(隠れ後退)

盾と剣を突き出してから後退

Back Edge Cut (フェイント)
(裏刃斬り)

Delayed Slash (フェイント)
(遅延攻撃)

Full Covered Cut
(完全隠れ攻撃)

Just To Be Sure
(念入りな攻撃)

ニ撃目が下段払い, 盾で守るのは2撃目のみ

Face Stab
(顔面突き)

盾を引っ込める, 唯一の突き攻撃

Lunge
(フォント)

Cheek Slice
(頬斬り)

Leg Cut
(足斬り)

後退しつつ足払い

Rib Cut
(脇斬り)

ロングガード時 - スペース or LT 押しっぱなし

Shielded Swing
(守り斬り)

盾で殴るわけではない

Over The Shield
(盾の上)

手の下を守りつつ斬撃

Under The Shield
(盾の下)

手元の上を守りつつ足払い

Sneaky Rib Cut
(卑劣な脇斬り)

奥に回り込みながら斬り上げ

To Goodbye
(別れの挨拶)

飛び退きながら斬撃

Flat Slash
(水平斬り)

動作が妙に遅い

Leg Swipe
(足払い)

上を盾で守りつつ足払い

共通コマンド

Autoblock
(自動防御)

攻撃しないでいる

Taunt
(フェイントの足踏み)

or RB

Grab
(掴み)

or LB

Push
(当て身)

or RT

名称 概要 コマンド
通常時

Flurry of Blows
(めった斬り)

前進しながら連続攻撃, 防御なし

Again!
(もう一度!)

盾を引っ込める

Mouline
(ムリネ)

盾を引っ込める

Reverse Cross
(逆十字)

X字の斬撃, 盾を引っ込める

Circle
(サークル)

盾で守るのは2撃目のみ

One For The Road
(別れの一撃)

盾を引っ込める, 二撃目で後退する

Covered Cross
(隠れ十字)

盾で守るのは2撃目のみ

Covered Quick Cut
(隠れ早打ち)

盾で守りながら攻撃

Correcting Cut Right
(右正則斬り)

盾で守るのは2撃目のみ

Correcting Cut Left
(左正則斬り)

盾で守るのは2撃目のみ

Mid Cut
(中段斬り)

Covered Leg Strike
(隠れ足斬り)

1撃目は盾を引っ込める, 盾で守りながら足払い

Covered Retreat
(隠れ後退)

盾と剣を突き出してから後退

Back Edge Cut (フェイント)
(裏刃斬り)

Delayed Slash (フェイント)
(遅延攻撃)

Full Covered Cut
(完全隠れ攻撃)

Just To Be Sure
(念入りな攻撃)

ニ撃目が下段払い, 盾で守るのは2撃目のみ

Face Stab
(顔面突き)

盾を引っ込める, 唯一の突き攻撃

Lunge
(フォント)

Cheek Slice
(頬斬り)

Leg Cut
(足斬り)

後退しつつ足払い

Rib Cut
(脇斬り)

ロングガード時 - スペース or LT 押しっぱなし

Shielded Swing
(守り斬り)

盾で殴るわけではない

Over The Shield
(盾の上)

手の下を守りつつ斬撃

Under The Shield
(盾の下)

手元の上を守りつつ足払い

Sneaky Rib Cut
(卑劣な脇斬り)

奥に回り込みながら斬り上げ

To Goodbye
(別れの挨拶)

飛び退きながら斬撃

Flat Slash
(水平斬り)

動作が妙に遅い

Leg Swipe
(足払い)

上を盾で守りつつ足払い

共通コマンド

Autoblock
(自動防御)

攻撃しないでいる

Taunt
(フェイントの足踏み)

or RB

Grab
(掴み)

or LB

Push
(当て身)

or RT

歴史的背景

開発者によると, ポーランドの辺境で無法な振る舞いを繰り返す女貴族という造形は, アンナ゠ウァホドフスカ (Anna Łahodowska) という実在の人物を元にしているという. この人物の情報は探してもあまり見つからないが, 私的にポーランド貴族の家系図を作成している このサイトによると, ウァホドフスキ家にアンナ゠エヴァ (Anna Ewa) という人物が1610年ごろ生まれている. この一族が名前通りウァホドフに由来するのであれば, 現在のウクライナのリヴィウ近郊のウァホドフ (ウクライナ語ではラホディウ?) を領地に持つポーランド貴族なのであろう. ストーリーモードはポーランド東部の都市プシェミシルから始まり, シェドリスカという農村へ向かうことになるため, 物語の舞台はポーランド東部であるから, 設定とある程度一致する. (当時はまだ国民国家という概念がなく, バラバシの項目にも書いたことからわかるように, 民族という考え方でポーランド貴族かウクライナ貴族か分けることはできない.)

攻撃のスタイルは知らない. 剣と盾を使った剣術の文献は, ヨーロッパでは最も古いもので14世紀のヴァルプルギスの武術書 (MS I.33) があるなど, 長い歴史があるため, どのスタイルを参考にしたかは判断が難しい (つま先立ちみたいな変な姿勢はヴァルプルギスの挿絵っぽいが). ただし, 盾があからさまにトルコ風なので, ヴァルプルギスのようなバックラーではなく, 16世紀以降のボローニャ式のような, より大きな円盾を使ったスタイルを参考にしているかもしれない. それに, 動作のいくつかは全く盾の存在感がないので, 確実に中東寄りのサーベルの動作が混在していると私は予想している.

トルコ風の籐製の盾, アンブラス城の博物館にて筆者撮影, (ワルシャワ軍事博物館にも展示してあったけど残ってる写真が不鮮明だった)

参考文献

脚注

  1. 頭のHPがやや低く設定されていることも注意が必要だろう.↩︎

ライセンス